第7話


リストカットの経験はあった。


小学5年の時に、友達からカッターの刃を貰って

少し切ったことがあった。


何も特別な感情はなかったけれど


「辛いときに切ったらすっきりするよ」



そのコメントに、私は思わず剃刀を取り出した。




ザクッ


ザクッ


浅いような傷ができた。



でも、生きてると実感できたのかもしれない。


自然と、声を殺して泣いていた。




「死にたい…」




「けど、生きていたいけど、わからない…」



もう、わからなかったんだ。

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