第60話

「ああ…本当に、い声で哭くね……


 僕だけの、ヴィオラ…

 もっと、悶えて……!」


「はっ…はあっ…の、ぞ、むっ…

 んなっ…いじめ、ないでっ…!」


 疾うに哲自身は屹立し…後門は濡れている……。


「…可愛い、アキラ……


 もう…肉体からだは思い知ってるんだろう?


 君は…

 僕に虐められて欲情をたかぶらせる、真性マゾヒストのゲイだって……!」


「……!」


「僕には、分かっていたさ…?


 実父ちちに、尻を叩かれ…実姉あねに、面罵され…亡き母への罪悪感に苛まれ続けた、君の心的外傷トラウマ……


 克服しなきゃなんて、足掻かなくても…

 同化すればいいだけなんだって……!」

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