誰も知らず、誰も見えない…二人の実像

第2話

 裕福な良家の、優秀な男子が集まる―私立 冥應めいおう大学附属学校・高等部。


 その屋内にしつらえられた、50mプールを―独り、個人メドレーで泳ぐ少年…


「インハイ終わったばかりなのに…

 又、記録更新ですよ!?」


 自動審判計時装置をチェックしていた彼の後輩が、称讚の声を上げた。


 しかし―


「…そう」


 当の本人は、したる反応もせず…


 ゴーグルを外し、プールサイドへと上がって来る……


 濃紺ネイビーのロングトランクス 水着スイムウェアを穿いた―端正な顔立の彼は…

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