第14話

「…さすがに、ちょっと…疲れた…(嘆息)」


 ダブルサイズのベッドに座り、微睡まどろむ鋭知…


 その耳に、不意に声が届いた。


「呉竹様…?」


「―!?」


 彼はハッとして、視線を落とした。


 うっすらと目を開けて、含羞んで微笑う、祈の顔が……


「『鋭知』でいい(苦笑)。


 ようやく、目が覚めたかい?

 お嬢さん…(含羞)」


「はい。

 鋭知さん…


 私の事は…『祈』と……」


「…ホントに、見えてないのか…?」


「ええ…残念ですけど……」


 鋭知は、ホッとした。

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