第19話

「はい…手紙を書きます」


〝 僕は、五月女花奈と、結婚しました。

  届出も受理され、彼女と愛し合う事だけが、僕の人生の全てになりました。

  僕は、花奈と暮らしたいので、高校を退学して、就職しました。

  風俗店街のアダルトショップで、大人の玩具おもちゃを扱う仕事です。

  新しい世界は、毎日が充実していて、僕は満ち足りています。

  だから、家にはもう、二度と帰りません。

  どうか、僕の事は忘れて、金輪際、僕達を構わないで下さい。

  さようなら。〟


「…これで、準備は整った。

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