千聖を愛した、愁の諦念と喪失

第15話

「…改造と訓練で、カバー出来るだろう…」


 愁は、未だ意識が朦朧とする中で、複数の男声が交わす奇妙な会話を耳にし…徐に目を開けた。


「んっ…


 ?


 ひィッ!?」


 瞬時に悲鳴を上げた、彼…


 無理も無い―彼は全裸にされ、四肢は拘束具に繋がれて、硬い台の上に固定されているのだから……!


「…気が付いたか…


 機密上…手荒なマネをして、済まない。


 『秋月 愁』君、だね…?」


 国防色の制服を着た、得体の知れぬ、壮年の男…

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