第10話

 男の精…侃は、懸命に呑み干した……。



 男は矢張、未だ「学生」の身分らしく―大体決まった曜日と時間に出掛けては、帰って来た。

 その際には必ず、調理不要な飲食物と、排泄用の容器を侃に与え…全身が映る大きな鏡を、彼の目の前に置き、彼に云い残す―


「今のオマエの、恥ずかしい姿ぁ~…


 丸出しの下半身を見られて、感じちゃってるオマエなんかさぁ…

 絶対ヨソのヒト、ドン引きだよねぇ~?(憐)」


「!?」


 侃は、恥辱に身を震わせ…ギュッと、目をつぶる……


「…ホぉ~ントぉ…

 桃って、おリコウさんだねぇ~?

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