第25話

 そういう頑張り方が、気詰まりなのよ?

 私は…」


「あ…


 御免…」


「ま…

 私が医者に成れた点では、お兄ちゃんに感謝はしてるけど?」


「……」


 優一は、切ない笑みを浮かべ…


 千歳に背を向け、廊下を歩いて行った……。


「……!」


 違う…


 私が云いたいのは、こんな事じゃない…


 本当は……!


 十五年あまりもの間、優一に尽くされた―最先端にして、最高の治療…


 その費用が莫大である事は、明白であった。


 優一が、養家に遠慮し…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る