第37話

 虫螻同然だった頃の、私の様には…

 もう、御前をけがせない……!


 この顔で、御前に接吻くちづけし…

 この肉体からだで、御前を抱く等……!」


 ルカは、俯き…肩を震わせる……


 マリナは、彼の両手を取り―己の胸に押し当てた。


「…覚えてる!?


 私、貴方に云ったよね…


 貴方のこころだかければ、姿なんか関係無い…


 私の為に、勇気を出して!?」


「マリナ……!」


 ルカは、マリナを抱き締めて―呟く様にった。


「…好きだ…!


 諦められない……!」


「ルカ……!」

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