第28話

 さっさと仕事を覚えて…

 私達の顔を、潰さない事」


「はい…」


「社員寮に、一通り揃ってるから。

 すぐそこ、ね…?


 築三十年で、随分前から、誰も住んでないけど…

 元々、宿無しのアナタには、十分でしょ?」


「…お世話になります……」



 その翌日―


 ノーネクタイの青色系クレリックシャツと、黒色パンツに、黒い前掛エプロンの制服を支給された草司は、胸に「商品マネジメント部 沖元草司」の名札ネームプレートを付けて、懸命に働き始めた。

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