少女の不作為と、少年の不覚

第2話

 199X年12月XX日・深夜2時―某大手総合商社入社一年目のOL・沖元珠実(19)は、会社主催の忘年会から、帰宅の途に着いていた。


「私はまだ、未成年なんだァー!

 オヤジ供、呑ませ過ぎィー!?」


 辛うじて、最寄駅に停まる、最終電車には乗れたものの―独り、往来を行く、その足は、千鳥足…強か酔っ払った彼女は、勢いに任せて悪態を吐きつつ、可成暗い夜道を歩く…


「だから男は、嫌い…!

 手から口から、セクハラ、セクハラ…」


「………」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る