第37話

 店主は、幾分安堵し―彼の機嫌を窺いつつ…怖々おずおずと、彼に訊ねた。


「い…

 如何でしたか?」


「……


 食材に、贖罪しろ(憮然)。


 これで、殖財とか…

 烏滸がましいだろ?(嗤)」


「………(涙目)

 矢っ張り……(黄昏)」


「あなた……」


 落胆する、店主と彼の妻…


「こんな只飯ただめしで…

 借りとか御免だね?」


「………」


 終始、唯一人…小町だけが凜然と、清春を見据えていた……


 清春は、肩を竦めて席をち―


 小町のの中で…千円札を一枚、テーブルの上に置いた。

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