第19話

 シノギがてら、あるじに…

 レシピを吐かせた位だ☆」


「…ばか……」


「何―」


「コックになれば、良かったのに……」


「えッ…?」


 清春は、小町を顧みた。


「あなたの思考回路が、一番残念よ……!


 ホント…

 馬鹿……」


「……!」


 彼女の睫毛に、光る涙……


「…ばーか。

 オマエが泣く事ねーだろ?


 おい…

 泣くなよ……


 泣くなって……


 馬鹿だな…

 小町……」


 清春の掌が、ソッと小町の頭に載せられた……。

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