第51話

「母さんは、前々から、そう云ってたが…

 次男だからと、無理に独立しなくても構わない……

 うちは十分広いし、気兼ねする必要は無い…


 大質ひろただも、質量ただかずも…孫の代迄、住む気満々だしな…?」


「………」


 この上も無く温かい、父親の言葉…

 心を震わせ、涙ぐむ量大に、彼の父は、真顔で云った。


「そう…


 セックスの処理なら…

 専門のヘルパーを呼べばいい……!」


「!?」


 その言葉に、ハッと気付く量大…

 彼の父は、彼を諭す様に、話を続けた。

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