十年目の、追善供養…小雪の懺悔と、量大の愛着(あいじゃく)

第30話

 小雪と量大の秘密の夜から、二日後の朝―


 山手やまのてに在る小雪の実家前に、四葉クローバーマークを付けた、茶色ブラウンの軽自動車が停まった。


 何時も通り玄関先迄、小雪を迎えに行こうと―車椅子リフトで降車しようとする量大の前に、唐突に小雪が現れる―


「時間ピッタリ!?

 出掛けましょう?」


 サッと助手席に乗り込んで来た、彼女―


「あ…うん」


 彼は、運転席に戻る…


 量大の障碍者仕様車は、上肢で操作する―エンジンが掛かり、走り出す車……。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る