娘を相(たす)ける、男

第17話

「いいか?さえ…

 この子は恐らく、しんの臓の、肺臓に係る血管にも、問題がある…


 早く始めて、速く進めるんだ…

 御前が、執刀医だ…いいな?」


「悠庵さま…


 私…

 自信がありません―」


 躊躇う、さえ…しかし、その瞬間とき


「俺が、手伝ってやる…


 其処の盆暗ぼんくら供も…御前が認めた、助手だろ?」


悠庵の一声ひとこえ…彼女は、凜然と決断し―彼に応えた。


「…はい…!」


「……さえ医師せんせい…?」

「このひとは…何者…?(汗)」


 いまだ、状況が把握出来ぬ医師達に、さえは誇らし気に答えた。

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