第9話

 一方的に、絶望の闇に堕として置きながら…明らかに理不尽な「生活」を強いられる、不遇―だが、今の二人に…陽の当たる場所へ、戻るすべは無かった……。


「…キサマらには、セックスパートナーとしての、自由を与えてやる……

 一緒に居る時間は、せいぜい慰め合って…御客様を飽きさせない位の、『性奴』になるこったな?」


「………」「………」


 地下組織構成員の男は、退室した。


 ガチャリ。


 施錠音…無論、内鍵は無い。

 取り残された二人は、ぼんやりと、室内を見回した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る