第2話

『相沢先輩、好きですっ!』





あのとき私は、バカみたいに恋して、

迷いも、疑いもないすんだ瞳に目の前の先輩を映していた。





先輩の高校の卒業式。




先輩より2つ年下の私は、

最後の思い出に...と、一年間思い続けた彼に思いの丈を伝えた。





半ば、諦めていたし、

きっぱりフラれて、忘れるつもりだったんだ。



本当に好きで、



でも、学校中の女子の視線を独り占めにするような人だったし、



せめて、気持ちを知ってもらえるだけでいい



なんて。

今考えたら、私のただの自己満足だったかも。







『いいよ。付き合っても。』



『っ、えっ…』




そんなこと言われたときには、本当に驚いた。


まさか、相沢先輩が私をっ?!




って。夢かと思って、目の前を舞う桜が幻想的に見えたくらい。





だけど、次に先輩の唇から発せられたのは思いもよらない言葉。










『但し、…』

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