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第3話

「おい、あれナギさんじゃねえか?」



煩いほどの喧騒とどこからか心地よいリズム


ネオンで彩られた夜の街


行き場をなくした若者たちが意味もなく身を寄せ合う




「何回みても極上の女だな。1回でいいから抱きてえわ」



もうすぐ初夏に差し掛かりそうっていうのに相変わらずあたしの体温は低い




「馬鹿かてめえ。蓮さんにぶっ殺されんぞ」



アッシュにミルクティグラデーションが掛かったロングヘアの髪が夜風に吹かれた



「噂じゃ、蓮さん以外にも西北の頭も虜になってるらしーぞ?」



髪と共に服の裾が風に靡かれ、ちらりと牡丹の入れ墨が姿を現した

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