第36話

いや、でもこれはきっとタイプの顔面だったから緊張してるだけ……!!


そう自分に言い聞かせて連絡先を交換するために携帯をバックから取り出した。





……隼人さんからの連絡はなかった。




「…さっきのおっかねえ輩、お前のオトコなの?」



突然の弘毅の問いに肩がビクッと揺れた。




「違うよ!…ただの地元の先輩」


たしかにあたしのオトコではないし、間違ってはいないけど口に出すと胸が締め付けられる。


あたしたちは所詮ただの先輩後輩なんだ。





「ふーん。じゃあ俺とお前がどうにかなっちゃっても文句ないってことね」



「何ジョーダン言ってんの!夜の女からかっても何にもなんないよ」



もう弘毅に踊らされるのはやめたっ。

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