第29話

道路の向こう側には一際悪そうな輩の集団。




その中には、いつもとは違う鋭い視線でこちらを見つめる隼人さんの姿があった。




全部見られてた...?




「愛波?」


弘毅があたしの視線の先を追う。




「あ...っ」



かち合う隼人さんと弘毅の視線。






真っ先に頭に浮かんだのは、ここは隼人さんのテリトリーであり弘毅にとっては他元ということ。




揉め事になったらまずい...!

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