俺はお前が嫌いだ。

初めて出会ったあの時から。

俺はお前が嫌いだ。

手を握って一緒に遊んだあの時も。

俺はお前が嫌いだ。

共に過ごした学生生活も。

俺はお前が嫌いだ。

お前が誰かを好きになったと告げたあの時も。

俺はお前が嫌いだ。

都合のいい女をつくって過ごした日々も。

俺はお前が嫌いだ。

何をしても満たされない時も。

俺はお前が嫌いだ。

悪ふざけと称してお前に口づけたあの日も。

俺はお前が嫌いだ。

調子にのってお前に手を出そうとした時も。

俺はお前が嫌いだ。

俺の気持ちも知らないお前を手にかけてる今も……。

俺はお前が嫌いだ。

だから、いっそのこと消えてくれ。

お前がいなくなったらきっと報われる。

お前の口から漏れる掠れた声を、口で塞いで呼吸を止めた。

俺を嫌うお前なんか────大っっ嫌いだ。

終

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい