第45話小田原城攻め

武田信玄は小田原城に出陣することにした。これによって、武田勝頼、馬場信房、内藤昌豊、小山田信茂おやまだのぶしげ、山県昌景、他の名だたる武将が出陣することとなった。


駿府城。

「夏希、小田原城へ出陣することになった。お前、どうする?」

「城の修繕があるから、そっちに専念するね。」 

「分かった。」


躑躅が崎館。

「昌豊様。ご無事とご武運をお祈りしております。」

「ありがとう。梅。」


武田軍一行は、小田原城へと出陣した。途中、山県昌景が率いる赤備えと合流した。

そして、小田原城へと向かう道中、北条の兵二千が攻撃に仕掛けてきた。それを迎え打ったのが小山田信茂一千の兵。小山田信茂は倍の兵を見事に打ち倒した。

武田軍一行は、小田原城へと兵を進めて、小田原城を包囲した。

しかし、城攻めはしなかった。何故なら、上杉謙信が十万の兵をもっても、小田原城は落とせなかったからである。

北条方も城を打って出ようとしない。

武田は、城下に火を放ち、退陣した。

甲斐へ帰る道中、三増峠で北条綱成らが、待ち伏せをしていたことを知らなかった武田軍は、劣勢に陥ったが武田信玄の指揮で部隊を三つに分け、一つは真っ正面から、二つは横からと部隊を整え、何とか持ちこたえた。だが戦況は、厳しい。そこで、赤備え率いる山県昌景は、高所から奇襲を掛け、戦況は一変した。武田方が有利となり、武田の勝利となった。双方、多くの戦死者を出した。後の世で北条と武田の霊を見ると噂される程だ。


武田は軍旗をかざし三増峠を後にした。


一方駿府城。

徳川の本多忠勝が駿府城へ夏希一人と聞き、城攻めを行っていた。

「どうしよう。このままじゃ落とされちゃう。」

夏希はただ一人焦っていた。

本多忠勝が、城門を破り城へ入ってくる。夏希と出会す。

「嫌がる女を手込めにするのは、趣味じゃないけど、諦めるんだな。お前を落として、

城を手に入れるまでだ。」

忠勝は刀で夏希の着物を破る。

「やっ辞めて!」

忠勝は夏希に愛撫しようとする。

「嫌ーーーッ!」

「忠勝、辞めろ!」

「信長!」

「辞めて、兵を退かないと同盟破棄する。」

「分かった。兵を退こう。俺も趣味じゃないんでね。」

「大丈夫か?」

「うっ。こっ怖かった。」

「もう大丈夫だ。泣くな。」


昌景が帰って来た。

「忠勝!我が領地に踏み入れるとは!」

「俺達は、浜松へ帰る。戦う気はない。それより、女の様子を見に行ったらどうだ?」

(夏希!)


昌景は、急いで駿府城の様子を見に行った。

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