第二章 今川と決別
第35話昌景の部屋
春日山城。
柿崎景家。七手組大将の一人。
「殿。武田は卑怯にございます!撤退して、また古河御所を攻めるなんぞ。」
「静に。景家。関東管領は名ばかり。我は、我が領土さえ、守られればよい。」
「殿が本気になれば、領地は思うがままに。」
「欲は敵ぞ。」
「そこが殿の良いことでございますな。」
躑躅が崎館。
「ねえ。昌景の部屋に行きたい。」
「アホウ!夏希。夜も更けておる。」
「だって、昌景の部屋一度も見たことない。いつも私の部屋ばっか。」
「見るだけだぞ。」
「うん!」
昌景は夏希を自分の部屋へと案内する。
昌景の部屋は無駄がない。
「殺風景だね。」
「うるさい。見たんだから帰るぞ!」
「私が居た方が花があっていいんじゃない?」
「バカ。」
夏希は昌景の部屋をうろつく。帰りそうもない。
「帰るぞ。」
「やだ。」
「ハア!?」
「まだ、寝るの早いし!」
「お前、俺だからいいけど、っていうか、俺だから、いかん。」
昌景は、夏希の手を掴む。
「昌景?」
昌景は夏希を見つめる。
「まっ。うんっ。」
昌景は夏希にキスする。そして、首筋へと。
「待った!」
「しょうがねーな。ガキが。ガキはガキらしくもう寝ろ!」
「ガキじゃないもん!心の準備が。」
「はいはい。もう寝る時間ですよ~。」
(昌景のバカ。)
「帰るぞ。送ってく。」
「うん。」
翌日。
「高坂。皆の者を屋敷に集めるのだ。昌景も夏希殿もだ。」
「承知致しました。」
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