第9話 山積した課題⑥知識不足

 さて、長らく触れなかったがウパくんとの勉強は続いている。YouTubeに66本ある動画のうち約60本くらいのところまできた。相変わらず覚えられないことも多いので、いわれれば分かるくらいの理解度でいいやとは思っている。観始めて良かった点はいくつかあって、ネットにある生物関連のニュースが少し通じるようになったこと(絵付きの子供向けのすんごい簡単なやつね)。今まで宇宙語をしゃべられているような感覚だったので大きな進歩だ。

 終われば即、書籍に移りたいと思う。ゆっくり学びたいところではあるが11月の末に作品の公開が迫っており、許された時間は少ない。


 とにかく、ジュラシックパークがまだ到着しないので、出来ることがそんなにないというのもあるがその分作品における演出を考えようと映像の原則を読んでストーリーをぼんやり考えてはいるのだが、勉強が中途の状況でストーリーを作り始めてしまうと、前半部分と後半部分のクオリティの差が生まれる。前半は薄くって後半濃いというヤツだ。それを何とか避けたいのであんまり作りすぎずに、始めるときにスムーズに始められるよう準備だけはしておこう。


 さて、ここにきて新たな課題が生じた。『薬』である。作中では進化を促進するための緑化促進剤と進化を抑えるための緑化抑制剤というものを登場させる。物語的にかなり大きな役割を果たすのでさらっと流すこともできず、メカニズムに関して登場させるかさせないかは別にして人体における薬の挙動を学んでおく必要がある。


「はあ、抜けとったなあ」


 このつぶやきはいつものことで、詰めが甘いというかなんというか。だいたい後になって慌てることが多いのだが、今回はそうならなかった。ベッドで寝ころびふっと視線を伸ばした先に本棚があって、一番手前に置いてあった本に視線が釘付けになる。


「あ…………」


 この作品を書くならばいずれ必要だと思ってまさかの数か月前に購入していた薬関連の本だ。それをすっかり忘れて本棚に片づけたままだったのだ。え、これ。わたし今から読むの? え、マジで……


 しおりのところを開いてみると2章くらいまでは読んであるが全然読み進んでいない(何故なら一切分からなかったから!)

 けどねえ、なんかもう頭痛がしてきて思わずふて寝していた。自分で蒔いた種なんだけど、あんたどんな作品書こうとしてんの?

 カクヨムコンの足音は近づきつつある。やばいのひと言しかない。負けずにやるよ、頑張れわたし! 泣きそう。皆さまは進捗具合どんな感じですか?

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