第18話:嘘の癖No.付けて熱帯夜

嘘の癖No.ナンバー付けて熱帯夜

うそのくせなんばーつけてねったいや



 貴方の嘘。何故それが、嘘だと分かるかと云えば、嘘には必ずや癖がある。ずっと窓から観察だけを続けてきた私。些細な変化を、間違い探しのように見つけてきた。


 右手の小指が動く、目の動き、いつもと違うアクセントに言い回し。それに、彼しか知らない私にとっては、些細な仕種が簡単に分かってしまう。


 そんな嘘の癖に、No.を振って過ごす夜。ニュースでは、連日の熱帯夜を告げる。どことなく他人事だったが、少しだけ熱気を感じる。

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