6日目
第28話
目が覚めると彼女はやっぱり歌っていた。いつもは邪魔しないように聴いているだけだけど今日は声が出てしまった。
もう呼ばないと決めた彼女の名前を呼んでしまった。
「…ーーあれは僕のせいだよ。僕が君にしてしまったことは許されるべきではない」
たとえ君が僕のことを許しても、僕は僕を許さない。
「君がここにいるのは"僕のため"って言ったけど、どうして?」
"雨"と"歌"が苦手になった僕にどうして欲しかったの。
もう一度好きになって欲しかった?
あの頃のように歌いたかった?
ううん、これは僕の願望。彼女とあの頃の様に"雨"を待ちわびて"歌"を歌いたいと思う僕の願望。
叶うはずがない、叶ってはいけない。
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