わがまま

第45話

「沙桐、食欲あんの?」




それに、うん、と頷くと神代は立ち上がって腕まくりをし始めた。



ご飯作ってくれるんだ……



2回目の神代くんのご飯。


嬉しくてちょっとだけ頬が上に上がってしまう。




「まあ、無難にお粥だよな。なんか、好きな付け合せある?」



「…梅おかか」




そう答える。





「分かった。寝てな、出来たら起こすから」




そう言って神代くんは、あたしの頭をなでて、キッチンへと消えてった。




「神代くんのご飯…2回も食べれちゃう」



毛布を頭まで引っ張って布団の中でニヤニヤとニヤける顔を隠す。





やっぱり、神代くんのこと好きなんだな、あたし。




あたし一人だけ舞い上がってるだけで、神代くんは今までもこうやって女の子の看病とかして上げてたのかな。




神代くん優しいし…

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