第31話 新人冒険者 アデル
突然声かけて来た少女は、二人の格好を見て目を丸くする。
(二人とも胸でっか!しかも痴女みたいな格好してるし!)
⦅まあ、当然の反応ですよね⦆
「えっと...冒険者ギルドに行きたいの?」
二人の格好を目にして呆気に取られていたが、リーチェの一言で我に返った。
「は、はいそうなんです!道に迷ってしまって...」
「では案内致しますので一緒に行きましょう」
「良いんですか?ありがとうございます!」
ナターシャの提案を受け、嬉しそうな顔で元気良く礼を言った。
「名前を聞いても良い?」
「アデルと言います!」
⦅?!⦆
「ではアデルさん、私達について来て下さい」
「はい!」
⦅嫌な予感がします⦆
なんで?普通に元気な女の子じゃん。
⦅アデルという名前、何処かで聞いた気がします⦆
ま、そのうちわかるでしょ。
⦅・・・⦆
楽観的すぎるリーチェの反応に、アイは少し呆れてしまう。
-冒険者ギルドアトランティス支部-
「いらっしゃい、冒険者登録だね!」
「よろしくお願いします!」
アデルが冒険者登録を終えて、三人で一緒に依頼を受ける事にする。
「お二方も冒険者さんだったんですね」
「まあね、私達は最近出来たばかりのクラン【明け星の導き】のメンバーなんだ」
二人がクラン所属であることを話すと、アデルは目を輝かせる。
「最近話題のクランに所属されてるんですか?!羨ましいな〜。
ギルドマスターってどんな方なんですか?
お二人はどうやって入ったんですか?
他にどんな方が所属されてるんですか?」
この娘めっちゃ興味深々じゃん!
⦅話題沸騰中ですからね、憧れる方もいらっしゃるのでしょう⦆
「では順を追って説明します」
興奮するアデルの質問攻めに対しナターシャが説明しようとすると、酒場の奥からゴッツいオッサン5人が3人に近づく。
「おい、女三人で依頼の受注とは随分余裕そうだな...。
だが冒険者業界は甘くない、俺たちのパーティに入れ!」
またこのパターンかよ!何番煎じだ、いい加減にしろ!
⦅例の冒険者パーティと同じタイプですね⦆
イラついてるリーチェ、ナターシャとは対照的にアデルは怯えている。
「俺たちが手取り足取り教育してやるぜ、無論夜の方もな...」
オッサンのゲス顔はもう見飽きたし、拒否権発動させてご退場頂くとしよう。
「嫌に決まってんだろヴァーカ!」
「な!人が親切に誘ってやってんのになんだその態度は!!!」
「どの口が仰いますかこの下衆ども、私達を慰みものにしたいだけの低脳に言われる筋合いはありません!!」
今日のナターシャは凄い捲し立てるね。
⦅道中にも散々こういった輩が出没しては殺してを繰り返す内に慣れたのかと⦆
「言ってくれるじゃねぇか、女の癖に調子に乗りやがって...わからせてやる!!」
オッサン達は次々に武器を構え出す、どうやら力づくでボク達を従わせるつもりらしい。
「【君主の支配】!」
だがナターシャの方が速く動き、アダマスの鎌でオッサン達の首を刎ね飛ばした。
オッサン達は首から血を噴出させて倒れ、刎ね飛ばされた首は床に転がる。
「な...、何やってんですかー!憲兵が来て捕まっちゃいますよ?!」
「大丈夫だよ、冒険者じゃ日常茶飯事だし」
「コレが日常茶飯事?!どれだけ治安最悪な所から来たんですか?」
アデルって殺しとは無縁の世界で生きてきたのかな?
⦅いえ、コレが普通の反応ですよ⦆
なるほど、ボク達の感覚が麻痺しているのかも。
「アデル様にとってショックかと思われますが、冒険者の世界は弱肉強食。
冒険者ギルドもこれは黙認されているのです」
「そ、そんな...」
うん、かなりショックを受けたと思う。コレがきっかけで冒険者を辞める人も少なくない。
⦅冒険者業界も過酷な世界ですからね⦆
「・・・」
「アデルさん?」
「うん、大丈夫...自分でこの道を選んだんだから!」
自分で選んだ?どういう意味だろ?
⦅・・・⦆
「リーチェさん、ナターシャさん、先程はすいませんでした。
改めて、よろしくお願いします!」
「こちらこそよろしくお願いします、アデル様」
「よろしくね〜」
よくは分からないが、とりあえず納得はしてくれたっぽい。あとは依頼を...
「何やってんですか、貴方達」
リ、リィラ・ヴィーヴィル?!
依頼を選んでいると見知った顔のメイドが声をかけてきた。
⦅報告、ステータスを更新します。
お読み頂き、ありがとうございます⦆
名前:リーチェ
年齢:15歳
性別:女性
前世の名:⬜︎⬜︎⬜︎ ⬜︎⬜︎
職業:冒険者
服装:マイクロビキニ・ビキニカーディガン
称号:【妖精騎士】
冒険者階位:アルティメットクラス
武器:【妖刀村雨】
加護:【アイとの交信】
【天照大神の寵愛】
【妖精騎士の証・風纏い】
名前:ナターシャ
年齢:22歳
性別:女性
職業:冒険者・暗殺者・【勇者教】の聖女
服装:マイクロビキニ・ビキニカーディガン
資格:錬金術師一級・冒険調理師一級
称号:【導きの聖女】
隠れ称号:【麗しき爆乳聖女】
冒険者階位:アルティメットクラス
武器:【アダマスの大鎌】
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます