ソラミミ

ねえねえ


そう言われて振り向いた

風が髪を撫で どこかへ去っていく

ベランダから見える空に

ふうっとため息をかける。


またね


呼ばれて振り向いた

微かに残る 柔らかな感覚

ベランダから見える空は

彩りの良いパレット


あなたがいないココは

広いよ。

広すぎて

自分がポツンと

ココにいる


溶け込んでいく

ココに


きっとあなたも

いるのだろう


見えない自分が

ちょっと切ない


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