君の描く空は

第3話 主役は君だ

カズオが「そうか。俺もあれをカートレーサーをする為に、500円貯金から2000円貯金に切り替えよう」と指を鳴らした。

豚ちゃん貯金から板くらいの貯金箱に2000円を毎日貯めるようにした。

メイが「ね？お兄ちゃん何で貯金をして居るの？」と目をまん丸くして見て居た。

カズオが「これ、取るなよ？俺の大切なお金はカートレーサーの車を買う為に取ってあるんだから、お金が欲しければ母ちゃんに言えよ」とメイに話し掛けた。

メイが「良いな？お兄ちゃんのお金がいっぱいあって羨ましいな？私もお金をお母さんにおねだりしてくるよ」と遠くのミツヨのところまで歩いて行った。

メイが「お母さん？お金ちょうだい」と手を差し出すと、ミツヨが「駄目よ？またお兄ちゃんの差し金でしょう？あんな大人になっちゃいけないわ」とメイに注意をした。

メイが「何で？お兄ちゃんはいっぱいお金を貰って居るのに、私だけお金をくれないの？」と大きな声で泣いて居た。

ミツヨが「やかましいわね？ちょっとうるさいからあっち行っててくれる？」とメイを茶の間まで連れて行った。

カズオが「もう、うるさいな？無駄遣いをするからお金が無くなるんだぞ」とタオルを持ってメイの涙を拭った。

いつものように公園に行って、メイが「お兄ちゃん、ブランコ楽しいよ」と言いながらカズオの顔を見て居た。

カズオは「やっぱり、公園に行くとメイのやつ機嫌が良いんだよな？全く現金なやつだな」と笑って居た。

そこにシホが居て、「あれ？まさか、カズオ？今日はバイトじゃないの？」と慌てて尋ねた。

カズオが「しまった。バイトの事をすっかり忘れて居たよ」と顔が冷や汗でいっぱいになった。

シホが「確か、今日カズオが来ないから俺が代わりにカズオの分までやらなければならないんだってお店の前をたまたま通ったら、そんな事をコウヘイ君が言って居たよ」と話を始めた。

カズオが血相を変えて「メイ、もう帰るぞ？」と急いでメイを連れて家に帰る時に、メイが「お姉ちゃん、バイバイ」とシホに手を振って居た。

シホも「バイバイ。メイちゃん」と手を振って別れた。

カズオが「母ちゃん、今からバイト先に行って来るよ。今からコウヘイに迷惑をかけた分、差し入れして来る」と家を急いで出て行った。

コウヘイが「遅いぞ。何でバイト先にカズオは来ないんだよ」と不機嫌そうにして居た。

カズオが「ごめん。今日バイトだった事をすっかり忘れて居たよ」と素直に謝罪した。

フウカが「まさか、忘れて居るとか、カズオさん。どうしてバイトにも来ないでカズオさんの仕事をコウヘイにばっかりやらせるのよ。もう、とっくに帰る時間を過ぎて居るのに」とカズオにキツく当たった。

カズオが「悪かった。俺もこれからは気をつけるよ」とフウカに話し掛けた。

コウヘイが「カズオが来て良かった。これで帰れそうだよ」と安心して居た。

フウカが「じゃ、今日は、カズオさんが残業で明日の陣列の準備をお願い出来る？」とカズオに頼んだ。

カズオが着替えて「分かりました。明日の陣列の準備をして来ます。よろしくお願いします」とフウカに挨拶をした。

コウヘイが「お疲れ様でした」と私服に着替えて自宅に帰って行った。

カズオは、汗を掻きながら全部の棚の陣列を終わらせた。

カズオが「ふー、やっと終わった」と花壇の隅に座って居た。

フウカが「お疲れ様。あんたよく頑張るね？どうして、そんなに頑張れるの？」と尋ねた。

カズオは「バイトをやってお金を貰ってカートレーサーの車を購入する為にお金を貯めて居るんだ」と真剣な顔で話を始めた。

フウカが「ふーん。カートレーサーかな？そうか？夢が実現できるように応援して居るね」とカズオに声を掛けた。

カズオが「おう、ありがとうな」と胸を張って話し掛けた。

フウカは「ありがとう。今日の残業はおしまい。お疲れ様でした」とお辞儀をして帰って行った。

カズオが「ありがとう。俺もこれからも頑張ってやって行くよ」と話をして手を振って帰って行った。