第4章

「男の子だから、一人で新幹線乗って九州まで行ってこいって、弁当持たせてくれて…」

「へぇ〜ッ！」

栄くんの両親も、栄くんもチャレンジャーだなぁと思って話を聞いていたけど…

栄くんの仰天エピソードは、これだけではなかった…。

「食堂車に行ったら、知らないおじさんがカレーご馳走してくれてさ」

「え"っ！？…大丈夫だったの…？」

「うん。優しい人だったし、なかなか一人旅も楽しかったよ！

帰りは、親戚中からお土産沢山持たされて、持って帰るの大変だったけど」

そう言って、栄くんはケタケタ笑った。

私は、この経験が今の栄くんに繋がっている事を感じた。

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