第1章
第2話
「皆さん、おはようございます。
本日は、まず新しくうちの営業所に異動してきた社員を紹介します」
所長の一言が終わると、緊張気味の一人の男性が姿を現した。
「皆さん、おはようございます。
松下 栄太です。宜しくお願いします!」
異動してきた松下くんは、少年の様に可愛らしい男性だった。
しかし、その表情は固く、身体が小刻みに震えていた。
『緊張で震えてる…?大丈夫かなぁ?』
私は、松下くんに声を掛けた。
「松下くん、緊張してるの?そんなに緊張しなくても大丈夫だからね、お茶でも飲んでリラックスしてね」
それが、彼との初めての会話だった。
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