転生者

R62

第1話 プロローグ

 ――転生。


 記憶喪失者とのちがいは、脳の動きに異常な点が見られるか否かによって判断が可能である。


 憑依と転生のちがいは長年議論されていたが、憑依であれば憑依者の任意の意志によって、憑依、覚醒の切り替えが可能だということから区別されうる。


 つまり元の世界へ帰還したという例は未だかつてないことから、自己統制権を有しながら精神と肉体の後天的な非同一性の自認することを、


 ――その唯一性をもって、転生と呼ぶ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る