『短歌の秋』投稿作品

まちこ

ジリジリと私をなじってた奴の訃報を告げるコックカワサキ

全てを焼き尽くすような夏の日差しに、かつて一緒に遊んだ近所の子を思い出しました。彼女は私のどんくささを直さないと気が済まないようで、「どうしてできないの」「なんで黙ってるの」とあの日差しのようにジリジリとなじってきました。

鉄棒も一輪車もできなくてもどうでもよかった。ただこの説教から日差しから熱から逃れたかった。


そのうち彼女とは疎遠になり、私はアニメやゲーム、インターネットにのめり込むようになりました。

窓を見ればあの日のように刺すような日差し。あの子はどうしてるかな、と思えば「死んだんじゃないの〜」と某コックが無責任に告げてくる。ネットミームの見すぎ。


逃げたくなるような強い日差し、逃げ込んだ先の液晶からはブラックジョーク。私の幼少期を焦がした2つの「光」です。

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