Vtuberの横顔~同期の陰キャVtuberの前世が、卒業した伝説のアイドルVtuberだった~
フリオ
閑話
漫才『マンボウ』綿麦×透水
『ガールボナーラ』は、軽樽と知恵下原 解熱によるVtuberユニットだ。
その人気は留まることを知らずに、チャンネル登録者数は100万人を越えた。
ガールボナーラチャンネルでは、登録者100万人を記念して、ニッポニア所属Vtuberによる新しい二人組ユニットを見つけようと称し、漫才大会『G-1グランプリ』を開催した。
新人Vtuberの沢田 綿麦は、同期の恩田 透水を誘って『G-1グランプリ』に参加する。
ユニット名は『麦水』
男女Vtuber漫才の新境地。
新たな歴史が、はじまろうとしていた。
漫才『マンボウ』 作 沢田 綿麦 演 沢田 綿麦 恩田 透水
綿麦「どうもー」
透水「……」
綿麦「綿麦と透水で『麦水』でーす。今日も元気にやっていきたいと思いまーす。おねがいしまーす」
透水「……オネガイシマス」
綿麦「あれー? 元気ないね。どうしたの?」
透水「……チンチンが」
綿麦「……はい?」
透水「チンチンがなくなっちゃった」
綿麦「えぇ? チンチンなくなっちゃったの? 確認していい?」
透水「ウン」
綿麦「……ほんとだ。あるべき場所にないね」
透水「漫才どころじゃない」
綿麦「よし。そしたら、わたしが透水のチンチンを見つけるの、協力してあげる」
透水「本当?」
綿麦「本当だよ。だってわたしたち、同期でしょ!」
透水「ありがとう」
綿麦「そしたら、なくしたものを探すときのコツを教えよう」
透水「コツ?」
綿麦「昨日一日を、記憶を遡るようにを振り返ってみるんだ」
透水「遡る」
綿麦「うん。まずは、寝る前。チンチンはあったかな?」
透水「うーん。すでに無い」
綿麦「じゃあ、もっと前だ。午後は何をしていた?」
透水「午後は、パマンコを打ちに行ったね」
綿麦「パマンコ……? あ、チンがないから、パチンコのチンがマンになって、パマンコになっちゃっているんだ。てことは、このときにはすでにチンチンは無いね。もっと前だ。午前は何をしていた?」
透水「午前は水族館」
綿麦「ちょっと待って、午前水族館で、午後はパチンコ?」
透水「うん」
綿麦「どんな一日だ」
透水「いや、魚を見ていたら海物語が打ちたくなって」
綿麦「それなら、納得だ」
透水「で、水族館では最後に『マンアナゴ』を見たかな」
綿麦「さいあくだ! チンアナゴがチンをもがれて、マンアナゴになってる! 『マン』と『アナ』なんて絶対に並べちゃいけないのに!」
透水「……『チン』と『アナ』も並べたらまずくない?」
綿麦「つぎ! 水族館で最初に何を見たんだ!」
透水「……『チンボウ』だけど」
綿麦「そいつだ! マンボウが透水のチンチンを奪って、チンボウになってるよ!」
透水「え!」
綿麦「捕まえろ!」
透水「おりゃああああ! チンチン戻ったああああ!」
綿麦「やったあ!」
透水「ありがとう。綿麦のおかげだよ」
綿麦「いいってことさ。同期だからね、じゃあ、本当に戻ったかどうか確認するよ」
透水「うん」
綿麦「……フル勃起やないかい!」
透水・綿麦「「ありがとうございましたー」」
麦水の漫才を見た解熱は、スタジオの床に転げ回って笑った。
軽樽は下ネタが苦手だから、気まずそうに苦笑いを浮かべていた。
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