第30話
ブォー、と無心で髪を乾かしていれば2人が帰ってきた。
基本お湯に浸かることがない2人はシャワーのみ。
私が髪を乾かし始めて5分もすれば帰ってくる。
「気持ちよかったー」
「利人より俺のがおっきくなったんじゃねー?」
「身長?」
私が尋ねると、首を横に振る藍人。
「んーん。ち」
「凛寧にそーゆうこと言うのやめなー?拷問部屋入れられても俺知らないからー」
「冗談じゃーん?」
どうやら卑猥な話だったらしい。
「身長だったら俺ら同じくらいじゃない?」
「4月に測ったときは俺のが2センチ上だった」
「そんな変わんねーし」
身長の話でよくそこまで争えるものだ。
そんなことより、私は早く身体を休めたい。
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