第4話

【いらん。そんな時間に来られても迷惑。】





──ですよね



佑弥くんは朝が弱い。それはもうとんでもなく、弱い。目覚めが悪いというか、寝起きはいつも不機嫌。無理やり起こしたりなんてしたらとんでもない暴言が飛んでくる。





付き合ったばかりの頃…泊まりに行った時に朝ごはんを作って佑弥くんを無理やり起こしたことがあった






当時の私はまだ佑弥くんの寝起きの悪さを把握していなくて、身体をユサユサと揺さぶり『おーい、朝だよー』っなんて、今では考えられないような攻めた起こしかたをしてしまった





───その結果





「うっさいんじゃ、ボケ!お前なんなん?朝から喧嘩したいん?うっといな…どっか行けや」





っと、枕を投げつけられながら飛び出した暴言の数々。





──うっさい…ボケ…うっとい、、





グサグサとナイフのように飛んでくる佑弥くんからの言葉。初めの頃は怒られていると思い、






『っご、ごめんなさい…』




って毎回謝ってたけど、





「は?なにが?何でなんもしてへんのに謝ってんの、お前。ほんますぐ謝るクセどーにかせぇや、気ぃ悪いわ」





なんて、余計に機嫌を損ねてしまうので謝るのはタブーだとその時学んだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る