第三十九話 逆茂木

 念願だった焼肉を腹いっぱい食べたことに満足したオレは、冒険者たちから手に入れた二個目のマジックポーチに入っていた串に刺さった肉が残り少なくなっているから、ついでに肉を焼いておいて空間収納に保存しておこうと思った。


 食べ終わった串を見ながら枯れたトゲトゲ草をナイフで削って串を作った。


 味付けは塩の粒でいいかなと思ったけれど、摘んでおいた塩味しおみ草と辛味からみ草を使ってみるかと、ローブのポケットからだしてみたがしおれてしまっている。


 臭いを嗅いだが腐ってはいないから、パリパリに乾燥させて粉にして振りかければ使えるだろうと思い、そういえば水分ウォーター吸収ドレインはまだ△だけど、なんとかできないかなと思って『水分を吸収してパリパリに乾け〜』と念じてみたが…、変化は無い。


 そうですか…、まだダメですか…。


 オレは両手鍋で軽く熱を加えて乾燥させてみようと思い両手鍋をマジックポーチから取り出して、クリーンをかけた。


 肉を置いて切るのに使ったのとは別のシールドを出して、その上で塩味しおみ草と辛味からみ草をナイフで細かく切って軽く混ぜ合わせてから両手鍋に入れて焚き火の熱で乾燥させた。


 パリパリになったので、手で揉んで細かい粉状にしてよく混ぜておいた。


 オークの太もも肉を空間収納から出して、一口大にナイフで切って三つずつ串に刺していき、三十本作って残りの太もも肉は空間収納に吸い込ませた。


 ポーション作りの道具が入った袋から大きな皿を出して準備はできた。


 シールドの枠に串を並べてゆっくり焼いていき両面が焼けて肉汁がしたたり落ちるようになったら、軽く塩味しおみ草と辛味からみ草の粉を振りかけて、さらに焼いた。


 しっかり焼けたか鑑定してみたら、オークの太もも肉:加熱状態・良とわかったからもう一度粉を振りかけて味見してみた。


 ジュワァ〜と肉汁タップリでいい焼き加減だし、振りかけた粉は予想していたよりエグく無い。ちょいと塩っぱくて辛いが美味いね。


 大きな皿に焼き上がった肉の串を並べていき、さらに肉の串を焼いていった。


 三十本焼き上げて、粉も少し残ったがまとめて置いた肉の串の横に置いて空間収納に吸い込ませた。


 よしよし、これでいつでも焼きたての肉の串が食べれるぞ! 


 オレは余分なシールドを消して両手鍋にクリーンをかけてマジックポーチに戻した。


 ウォーターウォールはまだ硬さを保ったままで出ているが、魔力切れのだるさを感じないので、なんか魔法を使って魔力切れ寸前まで魔力を消費しようと思ったが、さて何をしようかな。


 バレット・アロー・ランス・オクトをたくさん作ってみるか。


 草むらと木の間にばら撒いて肉の煙に気がついて寄ってきた魔物をどえらいめにあわせてやるか。


 バレットは小石だし、アローはナイフの先、オクトは勝手に動くが柔らかい。


 ランスか…、ランスを土の上に置いてみるか。


 オレはランスを一本出して地面に立ててみたが、固定されていないから蹴飛ばすと簡単に飛んでいくので、地面の下に埋めて固定しないと意味が無い。


 ランスの下半分が地面の下に固定されて上半分が地面から出ているようにすれば、魔物が嫌がって近づかないかな。


 地面と垂直よりは少し角度をつけておけば威嚇いかく効果もあるか。


 オレは地面からランスが生えるように強く念じて、まず垂直に一本出した。


 蹴飛ばしても動かない。


 地面との角度を見て六十度と四十五度の二種類を出してみた。


 どちらもしっかり地面から生えているから魔物が近づかなくなるかな。


 二種類を混ぜて出せばいいか…。


 オレはウォーターウォール…、もうウォールでいいよな。


 その場に出したランスを消してウォールの上部を開けて、シールドを一枚ずつ出してのぼっていこうと思ったが、シールドはオレが思った場所に動かせるから、乗ったままで上に昇れるんじゃないかと思いついて、そのまま上に昇ってみた。


 ウォールの上までシールドで昇ることはできた! 


 いやぁ〜、シールドっていろんな使い方ができていいねぇ。


 オレはトゲトゲ草の草むらから近くの木の間に六十度と四十五度の角度でランスを一本ずつ交互に出して、グルリと周囲を囲んだ。その外側にもう一列、さらに一列を並べたところで、なんとなく身体がだるくなっってきたので、シールドで下に降りて、ウォールの上部を閉じてスッポリとオレを包むようにした。


 オレの頭の中に…逆茂木さかもぎ…という言葉が浮かんだ。地面から襲ってくる魔物に備えて斜めに角度をつけてランスを出したが、それが逆茂木さかもぎと呼ばれるものなんだろうな…。


 その中央で結界魔導具を起動すると、測ったようにウォールの中に収まっている。


 オレは人をダメにするシールドを出して、空間収納から毛布と寝袋を出して寝転んだ。


 気配察知は意識しなくてもできているが、オレがトゲトゲ草の周囲にばら撒いたランスを感知できるかどうかを探ってみた。


 なんとなくオレの魔力がトゲトゲ草を取り囲んでいる感覚がある。


 オレは頭の中にヒールをかけながら、オレの魔力を探っているうちに気絶していた。




 ーーーーーーーーーー




 第三十六話『新しい能力』の末尾でお寄せいただくコメントについてお願いをいたしましたが、その後でが届きましたので、ご報告いたします。


 それは……レビューコメントの形をとって、風俗店の宣伝をズラズラと書き連ねたものでした。


 お店の場所や営業時間に料金形態やアピールポイントなどが書いてありました。


 何かそういうお店を題材にした小説の宣伝なのかな? と思ってコメント主のアカウントを見に行くと、風俗業を題材にした小説ばかりをフォローしているアカウントでした。


 ほんまもんの宣伝やったぁ〜。


 XとかフェイスブックとかInstaでは見たことがありますが、カクヨムのレビューコメント欄でも風俗店の宣伝をするんですね。


 そのレビューコメントは削除しました。


『本当にあった怖いレビューコメント』のお話しでした。


 コレを題材にどなたか小説をお書きになりませんか? 


 私は書きませんので、ご遠慮なくネタとしてお使いください。


 以上ご報告を終わります。


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