一人称小説と三人称小説の違い

 大体の物語には語り手が居ます。特定のキャラクター目線だったり、神の視点だったり。


 一人称小説は主人公が自分の目を通して語っていく、言わば特定のキャラクター目線なタイプのやつです。語り手=主人公で、主人公が自分の目を使って物語を語っていく。


 戦闘の躍動感やスピード感、心情が読者に伝わりやすいし『焼けるように痛い足を引きずって』みたいに身体と結びついた表現がしやすいです。


 人間をしっかり描きたいなら一人称の方がいいですね。


 三人称小説は登場人物や状況を、登場人物ではない第三者が客観的な位置で語る小説です。言わば神の視点。基本的には登場人物の名前で物語を展開させていきます。


 三人称にも種類があって、シナリオ手法的な『三人称多視点』と、一人称手法に近い『三人称一視点』に大別できます。


 三人称一元視点というのは、主人公の顔の側や、頭の後ろ、頭上といった、主人公寄りの位置で物語の進行を見守るタイプの小説です。


 ミステリー系を書きたいなら三人称の方が物語の幅が広がるのでおすすめします。


 例外として語り手が犯人だった、言わば叙述トリックをやりたいなら一人称の方が好都合ですけどね。


◇総括


 三人称は登場人物がいっぱいでてくるタイプの小説に向いています。


 一人称は登場人物の主人公である『私』が見たもの、聞いたもの、思ったことを書いていきたい場合に向いている書き方です。







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