第2話 勇者の孫?

僕が転生した村はアスガルド村。極々平凡でのんびりした村だった。


村では、子どもたちがじゃれて遊んでいたり。大人が畑を耕したり。


空気は澄んでいて、本当に平凡な村に生まれた。


僕の今の名前はアレン・ストレンジ、勇者の孫だ。今は平和な日常があるが。昔は魔王アルジェストラが世界を支配していた。


アルジェストラは暴虐の限りを尽くした。人々を殺したり、奴隷にしたり。金品を奪ったり、食料を荒らしたり。人々はアルジェストラを恐れていた。


しかし僕の祖父のサリエラ・ストレンジが、アルジェストラ軍と闘い勝利した。アルジェストラは死んだのだ。


そんな訳で、今は平和な日常を送っている。国は栄えてきた。


僕の母親のキリア・ストレンジは、優しく頼もしい母親だ。


父親のバーサク・ストレンジは、逞しく屈強な剣士だ。



「アレン、学校に行きなさい」


学校は、村の中に一つだけあり、大抵の子どもたちは、学校に通っている。


学校に通わないと、剣士になれないのだ。学校に通い、いい成績を修め、魔法を使えるそれが剣士になる条件だ。


「はい、母上。行ってきます」


村の中は活気に満ち溢れていた。こんな平和な世界で僕がやるべき事はなんだろう。勇者の孫なんだ立派な剣士になればいいんだ。


この村のある国、シーガル王国は、ハレンド帝国とサイトラ王国と同盟を組んでいる。まあ僕には関係の無い事だけどね。一応説明しとこうと思ってね。


前世では、学校も楽しくはなかった。虐められていて。みんなから無視されたり、鞄に蛙やゴミを入れてきたり、上靴を隠されたり。とにかく色々な嫌がらせを受けてきた。


だから楽しくなかった。でも今は友達がいるんだ。ラグーン・チェイサーが。


ラグーンは一番仲の良い親友で、よく一緒に遊んだりしている。


みんなは僕を、勇者の孫として見てるけど、ラグーンは違い一人の少年として見てくれている。


「ラグーン、待たせかな?」


僕は待たせてしまったかな?と思い心配になって来たが、ラグーンは笑いながら


「俺も今さっき来た所だよ」


と怒りもせずにそう言いのけた。どうやら待たせてはいなかったみたいだ。僕は安堵の息を漏らした。


学校までの道はそろそろ終わりで、学校に着くところだった

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