第20話
その頃あいは
ここはとある病院
受付から名前を呼ばれる
『天野あいさぁ~~ん』
『はーーーいっ』
元気よく右手を上げ返事をするとあいは診察室へ向かった
診察室の中に入りさっき撮ったレントゲンの写真を見ながら検査の結果を聞いていた
『つまりですね、普通女性には必ず卵巣と言うものがあるのですが、あなたの体の中にはそれが全く存在しないんですよ』
医者から説明を受けるがいまいち理解できないあい
『???ない?え!、何だ?何が?卵巣???』
言葉だけでの説明では簡単に理解できそうもないと判断した医者が、図鑑のようなものを取り出し再度あいに説明し始めた
『つまり、この図にあるコレ(卵巣)がないんですよ、あなたの体の中には』
事の重大さを把握し切れていないあいは屈託のない笑顔で
『何だ、コレがないと赤ちゃん出来ないのか?ならコレつけてくれよ』
あいの突拍子もない回答に医者も優しく笑いながら答えた
『ハハハ、面白い事を言うお嬢さんだね、勿論コレがないと妊娠は出来ないつまり赤ちゃんは出来ない、かといってないならコレ(卵巣)をつけろと言われても、つけようがないんじゃよ、でもお嬢さんの体すこしおかしい箇所があるんじゃよ、普通女性には卵巣は生まれながらに必ず存在するものなので、自分から無くさない限り(除去)無くならないんじゃよ、それに故意に自分から何らかの形で無くした(除去)のなら、その痕(手術)が残る筈なのじゃがお嬢さんにはその形跡さえ全く見当たらない、まるで元々ないみたいな感じなのじゃが・・・』
診察の結果残念がるあい
ショックを隠せないあいは気を落ち着かせる為直接家に帰らず、川べりを散歩しながらゆっくり歩いていた
すると以前自分がビデオガールだった事に気付く
『あ!そうか!そう言えば、おれは元々人間じゃないんだ、だから、、、いや、でも、
あの後人間になれた、だから今こうして洋太と』
あいなりに頭をフル回転させながら考えるが、結局答えは解らず、気分がブルーのまま帰宅する
そんな気分のあいにさらに追い討ちを掛けるかのような展開が待っていようとは
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