第16話 父の副業

父は自営業の傍ら写真家として活動していた

最初は趣味程度だったと聞いていたが

コンクールで賞を取ったり、個展に出すようになり

どちらが本業なのかわからなくなっていたそうだ


本業で稼いだお金をほぼ写真に費やしてしまっていた

家の裏に気が付いたら写真用の蔵ができていた!

自分以外は入らせない秘密基地のようなものだったのか?

私は中が気になり何度も開けようとし怒られた


母が化粧品を買うお金が欲しいと言ったら

『うどん粉でも塗っておけ!』と言われたそうだ


今でいう、モラハラ、経済DVだ


父は私にはきつい言葉などを言うことはなかったが

母にはひどい言葉を浴びせていた


それが全部、私への罵倒に代わっていたなど知る由もない

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