第55話
こうして現役女子大生ヒラリー嬢と、彼女の推しである若頭仁睦サマとの楽しい同居生活の始まり、ハジマリ─…
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な〜んてっ、甘い幸せ物語なんかじゃ全然無かった!!
「Hey 新次郎!着替えを用意してっ!」
「Hey 新次郎!!化粧道具が見当たりません」
「Hey 新次郎っ!!!!靴下はシースルーがいいって言ったよねっ?!」
大好きな神推し、最推し、リアコである仁睦さんは基本不在のため…サブ(補佐)である新次郎をランプの魔人の如くこき使う羽目に陥っているわけなのですが。この魔人─…性格が非常に悪いみたいで。
「んだよっ!文句あんのか、コラ?若頭が居ねぇ屋敷内で俺に甘やかして貰えると思うな?クソガキがっ!!調子のってんじゃねぇよ!さっさと支度しろクズっ!置いてくぞ不燃ゴミ!」
キィーーッ…と怒って見せれば、鼻で笑われて「野生の山猿、みーっけ」なんて言って笑ってくるので今晩、仁睦さんに告げ口してやることに決めた。
「……いいもん。お兄に言いつけるもん」
部屋を出てからはちゃんと”お兄”呼びを守っている私。いい子で妹のフリをすれば…仁睦さんは褒めてくれるから─…
「偽りの妹、な?お前は所詮、若頭にとって捨て駒にすぎねーってこと…忘れんなー?」
……新次郎の、意地悪。
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