第38話

「美沙。ありがとな。」



初めて美沙って呼ばれたよ。


私の名前…知ってたんだね…



「ありがとう。」



自分で言ったくせにその通りにしてもらうとどうしようもない感情が湧き上がる。

もっと素直になればよかった。

好きって愛してるってちゃんと言えば良かった。



私が貴方から離れる日がくるなんてね…




貴方の隣にいたかった。

貴方の側で笑える未来があるって信じたかった。


いつか愛してもらえる信じてました。

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