第三章

優しい嘘 陽杞side

第35話

ートントンー


「恋音?入るよ?」



「えっ?…なんで、いるの?」

「恋音、俺はあんなんじゃ、納得できねぇよ。」

「…座って?」


「別れたって、恋音。陽杞となんかあったの?嫌いになっちゃったの?」


「ううん。嫌いじゃない。むしろ好きだよ。」


恋音…?


「じゃぁ!」

「好きだから、大好きだから。ハルのことが、美礼のことが、空牙のことが…大好きだから。」


「…」

「みんなは、本当に大切だから、心配かけたくない。悲しませたくないの。私ね……

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