第8話
げしげしと私が蹴飛ばすと男は恨めしそうに顔を上げて目を見張ると、
「ぎゃああああっ!」
超失礼な叫び声を上げて気絶した。
「もしかして変な病気持ちなのかな。それとも殴られて頭を強打したとか。」
社会人さんに問いかけたら
「おいおい、俺のせいにすんなよ。てか彼女のせいじゃん。」
「彼女?」
言われてキョトンと首を傾げる。
「やだな。ここには私と社会人さんと3人の男しかいないでしょ。」
「いるじゃん。もう一人。」
即答されて戸惑う。
「誰が。」
「さあ?俺は会ったこと無いけど多分、森谷愛。」
社会人さんの声に耳を疑った。
「愛って!何処に!」
「だから、アンタの後ろ。」
私の後ろ?あわてて振り向くけどそこには鏡に映る私の姿がぼんやり映るだけ。
「やだな。鏡でしょ。」
なに、コイツ!鏡に映った私を見て腰を抜かしたのか!まだ昼なのに怖がりか!
私は床で気絶してる男に白い目を向けた。
社会人さんは肩を竦めて苦笑い。
「ま、いいけど。」
なんて呟いて、スマホを取り出す。
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