小さなすみっこ詩集部屋

とかげくん

第1話 ひかり





夜の道の灯り

国道沿いの歩道

点滅する信号機

遠くから聞こえる騒音が

耳元を過ぎ去る



夏の



炭酸の泡が消えた



月や星が散歩している



君からの着信を

夜が終わるまで待ってた



あの頃の僕は いない

歩く街のなかで

僕に似た人がいる



Tシャツに汗が

ときおり 揺れる人影

幾度の夜を超えて

暗い空に溶ける



もう夏が終わろうとしている







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