第72話

シン…



と、嘘のように教室が静まり返る。

教室のドアの前に、1人の女子生徒と警察数名が立っていた。





「なっ、…長谷川?」



「先生。すみません。

何度言っても聞き入れて下さらなかったので、直接警察に訴えさせてもらいました」



「何を、言って…」



「あの人です。

私を強姦した人たち、みんなこの人に言われてたって言ってました」



「えっ」







女子生徒ーーーほーちゃんと呼ばれていた女が、和香奈を指差す。


警察官は頷き、和香奈の元に歩み寄った。





「話を聞かせてもらえるかな?」



「そん、な…私っ!そんなことしてないです!」



「申し訳ないけど、証拠はもらってるんだ」






警察官が、写真とボイスレコーダーを持ち上げた。


写真はプライバシーもあるため和香奈にしか見えないよう提示しているようだったが、ボイスレコーダーはしっかりと教室内に響いた。












ーーーーそう。そう。ほんっと邪魔よね。

彼女面してさぁ?そうそう。長谷川ね。

5人とか6人とか集めて楽しんできなよ。







ーーーーそっ、そうだ!俺たちはっ、和香奈に言われてやった、だけでっ!

か、金ももらってるから…

だからっ、

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