第18話

「んっ、‥はやて」



最後、たっぷり堪能したかのように私の唇を舌で舐めとると、満足そうに顔を上げた。



「少し寝ろ‥」



そう言って私と一緒に布団に入ると、大きくて硬い体が私を包み込んだ。



「いや‥」



それでも子どもな私は素直じゃなくて‥



仕事なんかもういいかと流れ始めた気持ち、でも、どうしても頭に残る颯の誕生日。どうしたらいいのか自分でも分からなくて懸命に考えたいのに‥



あっという間にウトウトとしてきた。




最近、何の仕事をして、何を颯にあげるか。それを考えるだけでとても楽しかった。キラキラして‥眠るのがもったいないんだ。



「颯‥おたん‥じょうび‥」



意識を飛ばす前、最後に感じたのはリップ音と共に額に落とされた颯のキスだった。

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